インプラントは一生入れたままでも大丈夫ですか?
インプラントは外科手術を行うので、疑問を解決して納得してから治療を開始することが大切です。
そこで今回はインプラントを一生入れたままで良いかと寿命を縮めてしまう原因をご紹介します。
【インプラントは一生入れたままで良い?】
インプラントは主に『チタン』と呼ばれる身体になじみの良い素材を使用しているので、一生入れたままでも問題ありません。
ただ、長い期間良い状態で使用するには、毎日のケアが必要になります。
インプラントは汚れが原因で引き起こされるインプラント周囲炎になると、インプラントを支える骨が少なくなり、グラグラしたり、脱落したりすることがあります。
グラグラした状態で、しっかりかむことができず、インプラントを埋入しておくと不都合な場合を除いては、インプラントは一生使用することができます。
【インプラントの寿命を縮めるものとは?】
・強すぎるかむ力
インプラントはかみ合わせのバランスを整える必要があります。
強すぎるかみ合わせはインプラントの被せ物をすり減らせるだけでなく、バランスが崩れたままインプラントを使用していると、インプラントが抜けたり、折れたりする原因になります。
そのため、定期的にかみ合わせを確認して、かみ合わせが強く、調整だけでは対応が難しい場合にはマウスピースを使用して歯を保護しましょう。
・インプラント周辺についたプラーク
自分の歯はあごの骨と周辺の組織が血管と繋がっていますが、インプラントは繋がっていません。
そのため、細菌に対する抵抗力が弱く、インプラント周囲炎を引き起こすとどんどん進行してしまいます。
その様な状態にならない様に、インプラント周辺のプラークをしっかり除去しましょう。
歯ブラシだけでは落としきれない場合には、小さなブラシのタフトブラシを使用して細かな汚れを落としましょう。
また殺菌作用のあるうがい薬(コンクールなど)も合わせて使用すると効果を期待することができます。
インプラントは患者さんのお口の環境と定期的にメインテナンスをするかどうかで寿命に大きな差が出ます。
患者さん1人1人の状況が違うので、同じ治療をしても同じ結果にはなりませんが、毎日のケア(セルフケア)をしっかり行うと寿命が延びることは共通しています。
インプラントはメリットも多く、しっかりとかむことができますが、1度治療したら終わりではなく、その状態を保つためにメインテナンス(プロケア)が必要な治療です。
長くインプラントを使用するためにもきちんとケアをしてくださいね。